ハンガリー南部、ルーマニアやセルビアとの国境も近い街セゲド(Szeged)。各国から留学生が集まる大学都市として、どこか国際的な雰囲気も伺えます。初めて訪れた時からなんとなく感じていたのですが、この街の中心部、カフェやケーキ屋さんがとにかく多いのです。その中でも私のお気に入りのお店のひとつが、「ベルヴァーロシ・ツクラースダ」(Belvárosi Cukrászda)。先日所用のついでに友人とちょっと遅めの朝食をゆっくり満喫してきました。
(訪問日:2019年3月30日)
店内の雰囲気
歩行者専用のショッピングストリート、カーラース通り(Kárász utca)を抜け、クラウザール広場(Klauzál tér)で左に進むと、右手に見えてくるのがこちらの建物。
店名の下にある”RÉTESBOLT”というのは、「レーテシュボルト」と読みます。「レーテシュ」(rétes)というのはドイツ語や英語でいう「シュトゥルーデル」(Strudel)のことで、ハンガリーやオーストリアなどの国々で親しまれている伝統的な焼き菓子。「ボルト」(bolt)は「店」の意味で、つまりは「レーテシュのお店」と書いてあるのですが、実際ほかにも絶品の焼き菓子を数多く取り揃えています。
店内はシンプルながら開放感たっぷりで、とてもかわいらしい雰囲気。外に面した窓から、明るい陽光が差し込んできています。
カウンターで注文・会計して受け取るスタイル。店内利用だけでなく、テイクアウト利用で並ぶ人々で常に行列ができていました。
ショーケースには、レーテシュやクレーメシュなどバリエーション豊かな焼き菓子が並んでいました。
どれも次々とあっという間に売れていくので、その都度焼きたてのお菓子が奥の厨房から運ばれてきて、その都度焼きたての香りに包まれました。特にテイクアウトする方はごっそり数人分豪快に購入していくので、その様子を眺めているのも楽しかったです。
注文したメニュー
コーヒーのほかに、欲張って友人と2人で3種類を注文。写真左から、自家製クレーメシュ(Házi Krémes 480フォリント)、トゥーローシュ・ピテ(Túrós Pite 500フォリント)、そしてリンゴのレーテシュ(Almás Rétes 390フォリント)を選びました。
ちなみに「トゥーロー」(túró)とは、カッテージチーズやクヴァルクに似たフレッシュチーズ。それを使ったこのパイ菓子は、どっしりとした見た目ながら淡白な味わいで、軽い口当たりにどんどんフォークが進んでしまいました。
レーテシュもですが、クレーメシュも生地がサクサク。
クレーメシュって生地と中のクリームとそれぞれの食感と味わいとで好みが分かれると思うのです。その点、例えば「ルスヴルム」(Ruszwurm)のクレーメシュは生地が薄めでしっとりしていますが、こちらのクレーメシュは「ダウブネル」(Daubner)のものをさらにサクっと仕上げた感じで、ただ中のクリームはもう少し軽めな口当たり。これまで紹介したどのお店もそれぞれ最高に美味しいのですが、生地のサクサク感にこだわる方にはこちらのお店をぜひオススメします。
店舗情報・アクセス
住所:6720 Szeged, Kígyó utca 1, Hungary
電話番号:+36-20-954-0304
公式ホームページ:https://belvarosi-cukraszda.business.site
アクセス:
・鉄道駅セゲド(Szeged)駅より、徒歩22分
・中心部クラウザール広場(Klauzál tér)より、徒歩1分
こうしてテーブル席で食べ比べしている間に、カウンターの行列はどんどん長くなっていって、その人気ぶりを実感しました。そういえば、レーテシュについてはこのブログで紹介するのは今回が初めてでした。セゲドにももちろん、ブダペストにもオススメのお店があるので、近々改めて紹介したいと思います。
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