ハンガリーの首都ブダペストで最も歴史があるというレストラン、「サーズエーヴェシュ・エーッテレム」(Százéves Étterem)。ドナウ川に架かるエルジェーベト橋(Erzsébet híd)の東側のたもと近く、ペシュト側中心地で観光客で賑わうヴァーツィ通り(Váci utca)から1本入った路地裏に位置しています。創業はなんと1831年。お店の名前は「100歳のレストラン」という意味ですが、実際は2018年で187歳になるので、もうすぐ200歳となる老舗店です。
(訪問日:2018年3月7日)
店内の雰囲気
この日は日本から来た知人・友人たちと6人で来店でディナー。念のため事前に公式ホームページで予約しておきました。
老舗店だけあって、店内は歴史を感じさせる趣。アンティークの置物が随所に配されています。
ディナータイムにはジプシーミュージックの生演奏もあり、ヴァイオリンの優しい旋律にどこか懐かしい雰囲気に包まれます。
注文したメニュー
私がこのお店で必ず注文するのは、マジャロシュ・グヤーシュレヴェシュ(Magyaros Gulyásleves)というスープ。
「マジャロシュ」は「ハンガリーの」という意味。「グヤーシュレヴェシュ」とは肉や野菜などをゴロゴロ煮込んで、パプリカスパイスで仕上げた伝統的なハンガリー料理のスープのことです。1人分0.2ℓだと990フォリントで、 2人分の0.4ℓは1,890フォリント。2人分ずつ注文してシェアしました。
このグヤーシュ、味わいが奥深くて私がブダペストで食べた中で今のところ第1位の美味しさです。もちろんもっと美味しいお店が見つかりましたら訂正しますが、もしかしたら、創業以来180年以上も受け継がれている歴史ある味わいなのかもしれませんね。
メインには、コロジュヴァーリ・テルテット・カーポスタ(Kolozsvári töltött káposzta 2,990フォリント )というハンガリー名物のロールキャベツ料理を注文。
かつてハンガリー領だった、現ルーマニアのクルージュ=ナポカ(Cluj-Napoca)のハンガリー語名「コロヴァジュール」風のロールキャベツ料理という意味で、挽肉などをキャベツに巻いてパプリカスパイスとサワークリームで煮込み、カリカリのソーセージと脂たっぷりのベーコンが添えられたボリューム満点の逸品です。パプリカとサワークリームの酸味と、中の挽肉のコク、キャベツの柔らかい食感が絶妙なバランスとなり、さらにソーセージやベーコンの塩味が加わって、ビールや赤ワインがどんどん進みそうな美味しさでした。
ちなみに同行した友人の1人はハンガリー名物マンガリッツァ豚のベーコン巻き(Baconba tekert mangalica szűzérmék grillezett zöldségekkel, színes borsmártással 3,890フォリント )を注文していました。
付け合わせの野菜もたっぷりでとても美味しそうでした。今度私も注文してみようかな。
デザートには、ショムローイ・ガルシュカ(Somlói galuska 1,290フォリント )をシェア。
スポンジケーキにチョコレートソースとホイップクリームがたっぷりと豪快に盛り付けられた、これもハンガリー名物のデザート。散りばめられたナッツがちょうど良いアクセントになっていました。
店舗情報・アクセス
住所:1052 Budapest, Piarista utca 2. Hungary
電話番号:+36-1-230-0329
公式ホームページ:http://www.szazevesetterem.hu
アクセス:
・地下鉄3号線 フェレンツィエク広場(Ferenciek tere)駅より、徒歩4分
・バス5番、8E番、108番、110番、112番、133E番、178番 フェレンツィエク広場(Ferenciek tere)停留所より、徒歩4分
・バス5番、8E番、108番、110番、112番、133E番、178番 3月15日広場(Március 15. tér)停留所より、徒歩4分
広々とした店内にはさまざまな区画があり、少人数から大人数まであらゆるシーンで利用できそうです。夏季は風が心地良さそうなテラス席も設置。180年以上もこの地で親しまれてきた理由を随所に感じました。
※情報は訪問日時点のものであり、変更されている可能性があります。