ハンガリーの首都ブダペストでの生活中になんとしても一度は訪れたかったのが、ブダペストでも屈指の老舗カフェ「ニューヨーク・カーヴェーハーズ」(New York Kávéház)。
住んでいるのになかなか機会がなかったのですが、友人が日本から遊びに来てくれたタイミングで足を運び、2人で贅沢体験してきました。
(訪問日:2019年7月11日)
店内の雰囲気
ブダペスト地下鉄2号線のブラハ・ルイザ広場(Blaha Lujza tér)駅を出て、エルジェーベト大環状通り(Erzsébet krt)という大通りを歩いていると、ひときわゴージャスな外観の建物。この建物は1894年にニューヨーク生命保険会社の支社として建設されたもので、現在は「ニューヨーク・パレス・ブダペスト」(New York Palace)というラグジュアリーなホテルになっています。その建物の地上階にあるのが「ニューヨーク・カーヴェーハーズ」(New York Kávéház)です。
1894年10月23日の創業以来、数多くのハンガリー人作家や詩人の行きつけともなったこのカフェは、第二次世界大戦中に被害を受けてしまいましたが、1954年に「フンガーリア」(Hungária)の名で再オープン。そして、2006年に再び「ニューヨーク・カーヴェーハーズ」(New York Kávéház)として、かつての輝きのままリニューアルオープンし、以来「ブダペストで最も美しく、最も愛されているコーヒーハウス」として親しまれています。
重厚な扉の向こうには、イタリアン・ルネサンス様式の広大かつ豪華絢爛な空間。どの方向も見ても思わずため息が出るほど美しくて、完全に非日常の世界に迷い込んでしまった気分になりました。
それにしても、人気店だけあってこの日も大混雑。ほとんど待たずに席を取れたのは本当にラッキーでした。
注文したメニュー
メニューを開くと、かつてのオーストリア=ハンガリー帝国をテーマとした伝統的な料理が数多く並んでいました。少し遅めのランチ兼ティータイムの時間に訪れたので、フランツ・ジョーゼフ・エクスペリエンス 2人用セット(FRANZ JOSEPH EXPERIENCE FOR TWO)を注文。
このセットでは、ドリンクは紅茶、コーヒー、ホットチョコレートより1人1杯選べるので、私は迷わずコーヒーにしました。
それと、ミネラルウォーターのボトルも2人で1本付いていました。
料理は豆と自家製ヌードル入りの牛肉のグヤーシュと3段のアフタヌーンティーセット。
このグヤーシュが、予想していていたよりもボリュームたっぷりで具だくさんで、実際メニューの写真よりも大きくてビックリしました。
しかも今まで食べたグヤーシュの中でもトップレベルの美味しさで、口の中で幸せが広がり続けました。
上品なアフタヌーンティーセットの上段には、マカロンとひと口サイズのチョコレート。
中段にはひと口サイズのタルトとケーキ、
そして下段には2種のレーテシュ(rétes)がお皿の上に乗っていました。
「レーテシュ」(rétes)というのは、ドイツ語や英語でいう「シュトゥルーデル」(Strudel)のこと。写真手前のは「トゥーロー」(túró)というカッテージチーズやクヴァルクに似たフレッシュチーズが入っていて、奥のにはリンゴとレーズンが入っていました。
実はグヤーシュだけでかなりお腹いっぱいになってしまったので、タルトとレーテシュは包んでもらってテイクアウトにしました。というわけで、おかげで次の日の自宅での朝食も、とっても優雅なものになりました。ブダペストのレストランでは、食べ切れなかった分はテイクアウトするのがオススメです。
店舗情報・アクセス
住所:1073 Budapest, Erzsébet krt. 9-11, Hungary
電話番号: +36-1-8866-167
公式ホームページ:https://www.newyorkcafe.hu
アクセス:
・地下鉄2号線、トラム4番、6番 他バス・トロリーバス各線 ブラハ・ルイザ広場(Blaha Lujza tér)駅/停留所より、徒歩2-3分
グヤーシュのほかにもフォアグラのグリルやマンガリツァ豚を使ったサラダなど、ハンガリーの名物料理&ケーキが満載。全体的に価格帯は高めなのですが、まるで宮殿の中にいるような豪華な店内で上質な料理を堪能できるという体験は、価格をはるかに上回る価値を感じられるものでした。
いつかディナータイムにドレスアップして訪れてみたいものです。
※情報は訪問日時点のものであり、変更されている可能性があります。