ケチケメートで伝統的ハンガリー料理!「ケチメーティ・チャールダ・エーシュ・ボルハーズ」(Kecskeméti Csárda és Borház)

このところずっとブダペストのお店の記事が続いてしまっていたので、そろそろハンガリーの地方都市の名店についてもご紹介していきたいと思います。私がハンガリーでの生活を始めた2016年の夏以来頻繁に訪れているのが、ブダペストより約85km南東に位置するケチケメート(Kecskemét)で、最初に訪れた日に現地在住のハンガリー人の知人に連れて行ってもらったのが、「ケチメーティ・チャールダ・エーシュ・ボルハーズ」(Kecskeméti Csárda és Borház)というレストラン。ここで絶品のグヤーシュ(gulyás)に出会い、以来複数人でのランチの際には必ず足を運んでいるお店です。
(訪問日:2018年3月8日)

店内の雰囲気

地図を見ると鉄道駅やバスターミナルからは少し離れているように感じられますが、お店があるのは街の中心地から歩いてすぐ。なので、観光の合間にも気軽に立ち寄れて便利です。

門をくぐってアプローチを抜けると、テラス席があり、

170年の歴史を誇るという建物の玄関へ。




建物の中はいくつかの区画に分かれており、アンティークが随所に飾られたインテリアと藍染(kékfestés)のテーブルクロスに、とてもアットホームな雰囲気を感じます。

注文したメニュー

メニューには、伝統的ハンガリー料理を含めたフードメニュー、ワインメニューともにそれぞれ合計100種類以上あるとのこと。その中で毎回注文するのが、こちらのアルフェルドの熱々のグヤーシュレヴェシュ チペトケ添え(Alföldi tüzes gulyásleves csipetkével)。

ちなみに1人分は990フォリントなのですが、写真は数人分のボリュームです。複数人で来店すると、このようにどどーんとやってきます。「チペトケ」(csipetke)とは、小麦粉で作られる豆粒状のパスタのこと。スプーンに角切りのジャガイモとともに乗っているのがそれです。

ここのグヤーシュは肉の旨味とパプリカ粉の風味がたっぷり凝縮されていて、どこか家庭的な味わいがヤミツキになりそうな美味しさ。さらにケチケメートに本拠地を置くハンガリーの食品メーカー「ウニヴェル」(Univer)の辛パプリカ、「エレーシュ・ピシュタ」(Erős Pista)を添えて、辛味を調節しながらいただくとさらに美味しいのです。




メインでお気に入りなのが、パツァルペルケルト 塩ジャガイモ添え(Pacalpörkölt sós burgonyával 2,500フォリント)というハチノス、つまり牛の胃袋の煮込み料理。

ちょっと独特のクセがあるのですが、パプリカでじっくり煮込まれたハチノスの食感と味わいが絶妙なのです。なにより、ビールやワインとの相性も抜群。


そして、デザートメニューの中で(私と周りの)定番が、フランベしたカッテージチーズのミルクパイ 自家製の杏ジャム、ローストアーモンドを添えて(Lángoló túrós tejespite házi baracklekvárral, pirított mandulával 1,200フォリント)。

↑この状態でもたぶん美味しいのですが、すぐにウェイターがバーナーで表面をフランベしてくれて、

パイにはハンガリー名物蒸留酒パーリンカ(pálinka)がしっかり浸み込んでいるので、一瞬お皿全体が青い炎に包まれます。そんなパフォーマンスも必見です。炎が収まったあとはアルコール分が抜けて、甘酸っぱい杏の風味が口いっぱいに広がります。

店舗情報・アクセス

住所:6000 Kecskemét, Kölcsey utca 7, Hungary
電話番号:+36-76-488-686
公式ホームページ:http://www.kecskemeticsarda.hu/index_en.php
アクセス:
・鉄道駅ケチケメート(Kecskemét)駅より、徒歩17分

店内にはかわいいクマちゃんのぬいぐるみもいて、なんだか癒されました。

お隣のテーブルでは、大人数でちょっとしたパーティーをしている様子で、みんなでワイワイ楽しめる雰囲気でした。

※情報は訪問日時点のものであり、変更されている可能性があります。