前回のルーマニア編からだいぶ間が空いてしまいましたが、各国でのお土産編、今回はセルビアでのお土産をご紹介します。
ハンガリーの首都ブダペストからバスに乗って、セルビアのノヴィ・サド(Novi Sad)で1泊し、翌日にスボティツァ(Subotica)へ。
どの国を訪れても、現地のスーパーであれこれと買い物するのは楽しいものですよね。
(旅行日:2019年12月7日〜8日)
セルビアの炭酸水、クニャズ・ミロシュ(Knjaz Miloš)
実はセルビアを旅行するのはこの時が2回目。前回首都ベオグラード(Beograd)を訪れた際に、バルカン文化事情に詳しい友人に勧められて大ファンになったのが、こちらのセルビア発の炭酸水「クニャズ・ミロシュ」(Knjaz Miloš)でした。
この炭酸水、今までに経験したことがないほどの強炭酸で、乾いた喉にピリピリとくる刺激がもう堪らないのです。ノヴィ・サドに到着したらすぐに飲みたくなって、ホテルの近くにスーパーを見つけ、さっそく1.75Lの大ボトルと0.5Lの持ち運びサイズとの2種類を購入しました。ブダペストの滞在先にも持って帰りたくて、夜にもう1本大ボトルを購入。荷物が重くなるから翌日スボティツァで買えばよかったのに、いつ飲み切ってしまうかもわからないので不安になってしまい、結局観光中もずっと持ち歩いてしまいました。
残念ながら、2021年4月現在日本で購入できるかどうかは不明。もしどこかで見つけたら、ぜひとも箱ごと買い占めたいです。
セルビア産ビール
外国に来たからにはご当地ビール! なのですが、念のため写真左はオランダの「ババリア」(Bavaria)で、写真右の「イェレン」(Jelen)がセルビアビールです。それにしても、なぜセルビアでオランダのビールをお土産に購入してきたのでしょうか。当時の自分が何を考えていたのか、全然思い出せません。
はっきりとした黄色に大きな角を持った鹿のラベルが印象的な「イェレン」は、1756年創業のアパティン社(Apatinska Pivara)が製造するすっきりとした飲み心地のラガービール。ウェブサイトを拝見したところ、本社兼醸造所はセルビア東北部でクロアチア国境と接する街アパティン(Apatin)にあるとのこと。そういえば、クロアチアのスーパーでもよく見かけた気がします。どちらの国でも人々に愛されているのでしょうね。
セルビア産アルコールドリンク
「イェレン」(Jelen)ブランドからはレモン&ミントテイストの低アルコールビール飲料も販売されていて、そちらも自分用のお土産に購入しました。
つまりはドイツの「ラドラー」(Radler)といったところでしょうか。アルコール度数はたった2%で、ビールが苦手な方でもすっきりと味わうことができると思います。
ところで、セルビア語で「ミント」のことを「ナーナ」(nana)って言うんですね。なんだか可愛いらしいですよね。
もう1つ、スロヴェニアで購入したリンゴのアルコールドリンク「ヤボルチュニ・タットゥ」(Jabolčni tat)と同じようなラベルの商品も購入しました。その名も「サイデル・バンディット・ヤブカ」(сајдер бандит јабука)。直訳すると、「サイダー泥棒・リンゴ」です。
表記されている言語は違えど、ラベルのデザインからしてもネーミングからしても、明らかに同じ商品です。ということは、「スロヴェニア産」ということではなかったのかもしれません。
こちらはスボティツァからブダペストへと戻る電車の中で飲みました。やはりあの時と同じ味でした。
野菜ペースト、アイヴァル(Ajvar)
私自身がセルビアのお土産の中でいただいて最も嬉しいのが、アイヴァル(Ajvar)という野菜ペーストです。
セルビアだけでなく、クロアチア、ブルガリア、マケドニアなど、バルカン半島一帯で親しまれていて、赤パプリカ、ニンニク、塩、香辛料などをベースに、ナスやトウガラシを入れて作ることもあるそうです。
夏の終わりなどに家庭で作る保存食で、スーパーでも瓶詰めのものを手に入れることができます。
バルカン文化事情に詳しい友人が勧めてくれたのは、こちらの「Bakina Tajna」のもの。
直訳すると「おばあちゃんの秘密」。英語名では「Granny’s Secret」という名で、セルビア国外にも展開しているそうです。その名の通り、おばあちゃんの秘密がたっぷり詰まっていそうですよね。
見た目からラタトゥイユを凝縮したような酸味の効いた味を想像していたのですが、実際は野菜の旨味と甘味がぎゅっと詰まっているのが意外な印象でした。保存料も人口香料も不使用で、自然な味わいを楽しめます。
なお、ラベルに“LJUTI”と赤で書いてあるのが「辛口」タイプで、“BLAGI”と緑色で書いてあるのが「マイルド」タイプです。スボティツァのスーパーで見つけた時どちらかわからなかったので、近くにいたお兄さんに聞いたところ、「赤か緑かが目印だよ」と親切に教えてくれたのも、良い思い出です。
ご当地スープの素
どの国を訪れても、現地のスーパーにはその国のご当地スープの素を見かけます。パッケージがかさばらないので、ちょっとしたお土産にピッタリですし、おうちでもその国の名物料理を味わえるという醍醐味もあります。
スボティツァのスーパーで購入したのは、左上から時計回りにGoveđa juha/supa(牛肉のスープ)、Bečka supa(ウィーン風スープ)、Kokošija(チキンのスープ)、Domaća(ホームメイドスープ)の4種類。
パッケージの裏側にある作り方はセルビア語で記載されていますが、そこはGoogle翻訳に頼っちゃいましょう、ということで。
セルビアのキャンディ、「ネグロ」(Negro)
最後に紹介するのは、セルビアのキャンディの「ネグロ」(Negro)。パッケージの煙突掃除人の男性のイラストが目印です。「喉のお掃除をしてくれる」ということのようです。
1粒がちょっと大きめで、口に入れるとミルクのようなマイルドな味。それが外側で、中は柔らかくなっていて、ほんのりとリコリスとミントが感じられる二層構造になっています。日本人の味覚にも美味しい味わいです。
あとで調べて知ったのですが、製造元であるピオニール社(Pionir)は1917年にスボティツァで創業したそうです。実に100年以上の歴史があるのですね。
ちなみにハンガリーにも「ネグロ」(Negro)という同名のキャンディがあって、私も愛好していたのですが、どうやらセルビアの「ネグロ」とはまったくの別物のようです。でも、どちらもパッケージに煙突掃除人の男性のイラストがあるので、もしかしたら何かしらの関係があるのかもしれません。個人的にはとっても気になっています。
以上、今回も完全に私の個人的な目線でのセレクションとなりましたが、もしセルビアを訪れる機会がありましたら、少しでもご参考になりますように。
私もそう遠くないうちにまた旅行したいです。